2024年6月21日金曜日

登喜蔵さんとの思い出


今日、ご家族から15日に登喜蔵さん亡くなられた
正式な公表がありました

登喜蔵さんは原始的な糸紡ぎの「ずり出し」という手法で
草木染した繭から糸を生み出しそれらを手織りされてた
伝承者であり作家さんでした
写真の登喜蔵さんが着用されてるお着物は
染と織り全てご自分でされたもの

2021年2月にClubhouseを始めた時に
何か織りの話ができればとフォローさせて頂いて
私が通称「織り部屋」と呼ばれる部屋を開いた
ほぼ1-2日目に来てくださった事が御縁で
この3年ほぼ毎日お話させて頂いてました
1回約5時間、毎日一緒に笑い喜び怒って泣いて
色々教えていただいたり情報共有したり
本当に登喜蔵さんのされる織りや糸の話は貴重で
今は使われてない技術や道具、経験の話を聞くのが
みんなすごく楽しみで沢山沢山勉強させて頂きました

当初、登喜蔵さんという存在を知った時
正直『お前の織りは偽物だ』と怒られるかもって思ってたけど
その後お話させて頂けるようになりその話しをしてみたら
「気にせんでええ!好きなように織ったらええやん!!」
海外における機織りは幅広い認識がありますが
日本は機織り=着物の印象が強く、海外の織機は異質
「本物の機織りじゃない」的に見る方もまだまだ居られるので
凄く失礼ないように気をつけて話を始めたら
それらを全て払拭してくれるかのように振り払ってくれて
私の勝手な呪いみたいなものが取り払われたようでした

プライベートでも、何度も登喜蔵さんとお会いする機会があり
奥様と共に娘のように大事にして頂いた事も感謝しています。
お着物体験させて頂いた時も、お子さんはみな男子なので
「娘ができたと思って親孝行するつもりで
(奥さんに)着て見せてあげて」と言われ
服の上から着せてもらいました
※真ん中はみちえせんせー

時には褒めてもらい、間違った時は優しく諌められ
『織り部屋ランキング(男性編)』をやったときも
堂々の1位!ぶっちぎり1位!!
織り部屋の男女問わず全の人にとって、理想の兄貴で父親でした
こう言う人格人になりたいと思える憧れの人でした

登喜蔵さん、直接有難うと言う間もなく
早く旅立たれてしまい残念でなりません
吉澤さんには会えましたか?素敵な糸、ありましたか?
そちらの蚕はどんな糸を出してますか?どんな色ですか?
いつかまた夢でいいので出てきて教えて下さいね
みんな待ってます

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